知っておきたい!
プライベートとビジネスの
お祝いマナー
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会社でもプライベートでも、周囲でおめでたいことがあった際、どのようにお祝いすべきか悩む場面は少なくありません。
会社の福利厚生としてお祝い金がある場合でも、一緒に働く人の中で特別に仲が良い・お世話になっている人に対して、個人的にお祝いを伝えたいこともありますよね。
また、友人のお子さんに対する入学祝いなど「現金のご祝儀は大袈裟かも」という場面で「お祝いの気持ちを伝えたい」ときに、どのようなギフトが良いか悩むこともあるのではないでしょうか。
今回は、一般的なご祝儀の金額やマナーに加え、ちょっとしたお祝いを伝えるのにぴったりな、さりげなく喜ばれるギフトもご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
まず、今の季節に知っておきたい、卒業・入学のお祝いマナーをご紹介します。
お祝いを贈りたい相手が3月に卒業・4月に入学を迎える場合、2回もお祝いを渡すのは「大袈裟かもしれない」と悩むこともあるでしょう。
一般的には、進路が決まっていない場合を除き、卒業と入学が連続するときは入学祝いを優先します。
お祝いを渡す時期は、入学の1ヶ月前〜1ヶ月後が目安です。現金を贈る場合は5千円〜2万円程度が目安ですが、金額は相手との関係の深さによって異なります。
親族同士であれば、親世代に確認してみると良いでしょう。現金を贈る祝儀袋は、紅白の蝶結びの水引がついたものを使います。
相手が会社の同僚や友人のお子さんであれば、現金のご祝儀を渡すのは「大袈裟かも」と思うこともありますね。
入学祝いは基本的に「内祝い」が不要とされているため、現金のご祝儀の場合、受け取った方も気兼ねしてしまうかもしれません。
そのようなときは、お祝いの気持ちを伝えるため「お子さんに」と図書カードやブランド物のハンカチなどを贈るのも良い方法です。
次に、結婚祝いの相場について見ていきましょう。
結婚のお祝いは、現金を贈るのが一般的です。新札を用意し、紅白または金銀の結び切り/あわじ結びの水引がついた祝儀袋に入れて渡しましょう。
近年は、個性的な水引をあしらった祝儀袋も市販されていますので、好みに合わせて選ぶのも楽しいですね。
一般的な金額の目安は以下の通りですが、新郎新婦との間柄を考慮して決めて構いません。ただし、4や9など縁起の悪い金額は避けてください。
本人との関係 | 金額の目安 |
---|---|
友人・会社の同僚 | 2〜3万円 |
会社の上司・部下 | 3万円 |
兄弟姉妹 | 5万円 |
その他の親族 | 3万円〜 |
勤務先で慶事があった場合、会社内で「上司は○円・同僚は○円」とお祝いの金額が統一されていたり、社内で取りまとめて本人に渡したりすることがあります。まずは親しい先輩や総務部などに確認してみましょう。
会社の慣例とは別に、親しい同僚へ個人的にお祝いを伝えたい場合は、相手が欲しいものをチョイスできるカタログギフトが役立ちます。
産地限定やこだわりの逸品を揃えたものなど、想いのこもったカタログギフトも喜ばれますよ。
続いて、出産のお祝いです。
出産祝いは、友人同士であれば5千円程度の現金を贈るのが一般的です。祝儀袋は、紅白の蝶結びの水引がついたものを使いましょう。
出産祝いとして一般的な金額の目安はあるものの、親しい友人・会社の同僚であれば、本人から希望を聞いてプレゼントを用意するのも良い方法です。友人同士でお祝いを取りまとめて、少し値の張る品物を用意するのも楽しいですね。
プレゼントは、ガーゼやタオルなどの布製品を選ぶ人が多いため、実はママ側が「たくさんもらいすぎて困る」というケースも少なくありません。
育児経験者としておすすめのアイテムは、赤ちゃん用のレッグウォーマーや、チャイルドシートのよだれカバーなどです。また、絵本用に図書カードも喜ばれます。
気をつけたいのは、流行りの「オムツケーキ」です。おむつをケーキ型に組み合わせた見た目は可愛いものですが、衛生面を気にする人もいるため、特にママから希望がない限りは避けた方が無難でしょう。
近年はグローバル化が進み、社内に海外出身の人がいることも珍しくありません。日本とは異なる習慣を持つ人にも失礼にならないお祝いマナーとは、どのようなものでしょうか。
基本的に、結婚や出産など慶事のお祝いは、相手に「これは日本の習慣で…」と説明して渡せば、お祝いの気持ちが伝わるでしょう。ただし、海外では「内祝い」などのお返し文化はありませんので、そのつもりで。
祝儀袋は日本ならではのアイテムですから「珍しい」と喜んでくれる場合も少なくありません。
一方、クリスマスなど宗教に関係するイベントは注意が必要です。日本人の感覚で宗教イベントを押し付けてしまうと、失礼になることも考えられます。
相手の習慣がわからないうちは、慎重に対応したいですね。
最後に、ビジネス上のお祝いマナーについても知っておきましょう。
会社の取引先などから、新店舗の開店や新社長就任といったイベントを耳にした場合、すぐに上司に報告する必要があります。
取引先の慶事は、会社の規定でお祝いの方針が決まっている場合が多いもの。花輪や胡蝶蘭といったお祝いの品の注文や、社長名で祝電を手配することもあるため、素早い報告が肝心です。
また、取引先の式典に上司の代理で出席することになった場合は、受付で招待者(上司)の代理であることを伝えましょう。
芳名帳には招待者である上司の名前を記入し、その下に小さな字で(代)と書き添えます。自分の名前を書く必要はありませんので、注意してください。
近年はWebやSNS等で様々なマナーが取り上げられ、混乱してしまうことも少なくありません。ですが、マナーを難しく考えすぎて、お祝い自体が面倒になってしまうのは避けたいですね。
本来、おめでたいことをお祝いする気持ちが先にあり、マナーは後から形成されたもの。
私は結婚祝いに「割れ物はNG」というマナーを知った上で、本人のリクエストでシャンパングラスを贈ったこともあります。
このように、相手に「お祝いしたい」という気持ちが伝わることがなによりも大切です。相手の喜ぶ顔を思い浮かべながら、お祝いを選んでみてくださいね。