SPECIAL ambassador COLUMN Vol.22

食欲の秋!日本と世界の
おいしい収穫祭を紹介します

の皆さまへ
スペシャルアンバサダーの
コラムをお届けします。

食欲の秋!
日本と世界のおいしい収穫祭を紹介します

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秋は過ごしやすい気候とともに、「食欲の秋」とも言われるほど美味しい食べ物がたくさんある季節です。
つまり、秋は農作物の実りに感謝する収穫祭の季節でもあります。

日本では稲刈りの時期に伝統的な地域の秋祭りがありますが、世界でも色々な作物の収穫祭が開催されています。中には、ハロウィンのように日本でも楽しめるものも。
今回は、日本と世界のさまざまな収穫祭を紹介します。

そもそも収穫祭とは?

世界中で行われている収穫祭は、主に農作物の収穫に感謝し、皆で「来年も豊作でありますように」と祈るイベントです。
ときに宗教的な踊りや祈りが加わったり、歴史的なパフォーマンスが加わったりすることもありますが、もともとは農作物の実りに感謝し、これまでの農作業をねぎらう行事です。

日本では、主に稲の収穫祭として全国各地で秋祭りが行われています。
海外では麦やトウモロコシなどの主食、あるいはクランベリーやブドウといった地域の主要作物の収穫時期に合わせてイベントが開催されることが多いでしょう。

日本の収穫祭

日本の収穫祭は稲刈りの時期に多く開催されます。代表的な行事と、地域ならではの祭りを紹介します。

神嘗祭(かんなめさい)・新嘗祭(にいなめさい)
日本の収穫祭における代表とも言える行事です。
神嘗祭は、毎年10月17日に伊勢神宮で行われる神事です。
その年の最初に収穫した稲穂である「初穂」を天照大御神(あまてらすおおみかみ)にお供えし、五穀豊穣を感謝する祭りです。

新嘗祭は、毎年11月23日の勤労感謝の日に行われます。
皇居では天皇陛下が初穂を神様にお供えし、五穀豊穣に感謝を捧げた後、初穂を召し上がる宮中祭祀があります。
また、伊勢神宮をはじめ全国各地の神社でも新嘗祭の神事が行われ、見学できる場合もありますよ。

どぶろく祭り
世界遺産に登録されている岐阜県白川郷の祭りです。
毎年10月14日から19日にかけて、白川村の各地区の神社で山の神様に五穀豊穰・家内安全・里の平和を祈願する祭礼で、1000年以上の歴史があります。

「どぶろく祭」では、秘密の製法で作られた祭礼用のどぶろくが神社の参拝客に振る舞われるのが最大の特徴で、これは神社の境内でのみ楽しめるお酒です。

稲穂祭(きつねの嫁入り)
山口県下松市の花岡福徳稲荷神社で、毎年11月3日に行われるお祭りです。全国的にも珍しい奇祭として、大勢の観光客が訪れます。
もともと稲穂祭は、五穀豊穣を願うお祭りとして営まれていました。戦後間もない昭和25年に、地元の人々が稲穂祭の目玉行事として、当地に残る狐の夫婦の伝説にちなみ「きつねの嫁入り行列」を考案したのが始まりです。

総勢600人、1キロにも及ぶ「きつねの嫁入り」の御神幸は、全員がきつねのお面を被って参加します。
中でも新郎新婦役の2人は正体不明で、ごく限られた人しか素顔を知らない、ちょっぴりミステリアスなお祭りです。

世界の収穫祭

つづいて、世界各国の代表的な収穫祭を紹介します。

ハロウィン
日本でもメジャーなイベントになりつつあるハロウィン。本来は、秋の収穫を祝い悪霊を追い払う古代ケルト人の宗教的な行事でした。
この土着信仰がキリスト教と結びつき、「諸聖人の日」の前夜祭として毎年10月31日にハロウィンが行われるようになったのです。

現代では仮装イベントの色合いが強いハロウィンですが、ケルト人の文化が残るアイルランドやイギリスでは、スパイスたっぷりの「ソウルケーキ」や、ラッキーチャームが入った「バーンブラック」などの伝統的なお菓子を食べる風習も続いています。

サンクスギビングデー
秋の収穫を祝う行事として、アメリカとカナダで行われる感謝祭です。
カナダの方が早く穀物の収穫時期を迎えるため、カナダのサンクスギビングデーは毎年10月の第2月曜日、アメリカでは11月の第4木曜日に行われます。

ハロウィンとは異なり、サンクスギビングデーは家族や友人と集まって食事や会話を楽しむスタイルが一般的です。伝統的な料理は中に詰め物を入れたローストターキーで、マッシュポテトやパンプキンパイもよく見られます。

オクトーバーフェスト
ドイツのバイエルン州ミュンヘン市で、毎年9月下旬から10月初旬までの約2週間にわたって開催される収穫祭です。
およそ600万人が会場を訪れ、700万リットルあまりのビールを消費する、世界最大の「ビールの祭典」です。

もとは1810年に当時のバイエルン王太子ルードヴィヒの結婚を祝うイベントでビールが振る舞われたのがきっかけで、やがてビールや農作物への感謝祭として定着したと伝えられています。

このほかにも、イタリア・シチリア島のピスタチオ祭りやフランス・モンマルトルのブドウ収穫祭など、世界にはいろいろな収穫祭がありますよ。

秋は各地のお祭りを楽しんでみよう

日本のお祭りといえば地域の伝統的な秋祭りが中心でしたが、近年はハロウィンも定着し始め、秋を楽しむイベントが増えましたね。

さらに、地ビールやクラフトビールのブームとともに、日本各地でオクトーバーフェストの名を冠したビール祭りが増え、各地の地ビールや名産品が楽しめるイベントになっています。

地域のお祭りで地元を楽しむのもアリ、新しいイベントに飛び込んで楽しむのもアリ。涼しい秋のお出かけを楽しんでみてはいかがでしょうか。

久慈 桃子
久慈 桃子
想いを翻訳する編集ライター
大学卒業後、出版社の編集や観光協会の広報、商工会の職員などを経て編集ライターとして独立。リモートワークで仕事と子育てを両立しつつ、家庭菜園にも精を出す。好きな野菜は春菊(育てやすいから)。アロマテラピー検定1級、2級FP技能士。
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