物価が上がっている今だからこそ…
「お弁当作り」の手軽な始め方
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昨年から続く物価の高騰により、節約を意識する人が増えています。中でも食費や水道光熱費の値上がりは負担が大きく、今後の生活に不安を覚える人は少なくありません。
そこで今回は、節約の一環としてお弁当作りの手軽な始め方を紹介します。「節約はしたいけどお弁当作りはハードルが高い…」と感じる人は、ぜひ参考にしてみてください。
ランチに手作りのお弁当を持っていく最大のメリットは、やはり何といっても節約できることです。
あるアンケート調査によると、手作りのお弁当にかける費用は1食あたり約231.5円でした(※1)。
また別の機関が実施した同時期のアンケート調査によると、外食やコンビニなどを利用する場合の平均費用は約644.7円だそうです(※2)。
この差、約410円。
これを基に計算すると、毎月の出勤日数が平均22日だとすれば、外食から手作りのお弁当に変えるだけで実に月9,000円も節約できる計算になります。
仮に週の半分だけを手作りのお弁当に変えたとしても、1か月で約4,500円の削減です。
中には
「たったの4,500円か」
と思う人もいるかもしれませんが年間で計算すると5万4,000円ですから、この差は決して小さくないでしょう。
加えて、手作りのお弁当には節約以外のメリットもたくさんあります。
お弁当には手作りならではの温かさがありますし、市販のお弁当とは違って好きなものだけを入れられます。
また昼食のために外出していた時間を別のことに使えたり、わずらわしい人間関係から解放されたりするのも隠れたメリットです。
他にも、
・栄養バランスを整えられる
・量を自由に変えられる
・料理の腕を磨ける
・気分転換になる
・やりがいを感じる
・楽しみが増える
・達成感を得られる
などなど、お弁当作りには多くのメリットがあります。
ただ、デメリットがないわけでもありません。
例えば、料理が得意でない人や普段からほとんど自炊をしない人にとっては献立を考えたり食材を用意したりするのが面倒で、楽しむ気持ちよりストレスや負担に思う気持ちの方が大きくなる可能性があります。
また地味に厄介なのが、お弁当箱を洗う作業です。
お弁当箱の油汚れは、とにかく落ちにくい…。
食後にすぐ洗えるならまだしも、職場に手作りのお弁当を持っていく場合は不本意ながら汚れをしばらく放置することになるため、余計に汚れが落ちにくくなります。
そして中には
「絶対に早起きしたくないからお弁当作りなんて無理!」
と思う人もいることでしょう。
ですが、大丈夫です。安心してください。これらのデメリットは工夫次第で取り除けます。
デメリットを極限まで取り除くことができれば、きっとあなたも「チャレンジしてみよう」と思えるはずですよ。
お弁当作りのハードルを下げるには、何といっても「面倒くさい!」と思う気持ちを極限まで減らすことが大切です。
そこでポイントとなるのが、最初から完璧を目指さないこと。
例えば、いきなり毎日お弁当を作ろうとするとハードルは高くなりますが、おそらく週1ペースであればそんなにがんばらなくても実現できそうな気がすると思います。
ですので“お弁当作り自体”を面倒くさいと思うタイプの人は、まず週1くらいから始めてみて、慣れてきたら少しずつ増やしていくのがオススメです。
といっても、誰しもがゴールを「毎日」に設定する必要はありません。
あくまで目的はランチ代の節約ですので、毎日がキツいなら最終目標を「週の半分くらい」に設定してもよいでしょう。
先ほどもお伝えしたように、仮に週の半分だけを手作りのお弁当に変えたとしても1か月で約4,500円の節約になります。
また最初から完璧なお弁当を目指さないことも、継続するコツの1つです。
具体例を挙げると、最初は「白いごはん+レトルト」からスタートして、次に「おにぎり+おかず1品」、慣れてきたら「おにぎり+おかず2品」…と段階を踏んでいくことでお弁当作りのハードルを下げられます。
レトルトとは、レトルトパウチ食品のことです。代表的なものには、カレーやパスタソース、丼の具などがありますね。
最近は無印良品の『ごはんにかけるシリーズ』も人気があるようです(※3)。
ちなみに、ごはんを炊くのが面倒なら「パン+レトルト」や「パン+スープ(お湯で溶かすタイプ)」でも問題ありません。
大切なのは、まず手始めに“家から持っていったものでランチを済ませる”という習慣をつくることです。
「お弁当作りは面倒だけど節約したい!」と思う人は、第一段階としてぜひ取り組んでみてください。
お弁当作りに関するさまざまなストレスは、知らず知らずのうちに抱いている“思い込み”が原因となっている場合があります。
例えば、お弁当作りには洗い物によるストレスが付きものです。
パーツの多いお弁当箱は物理的に洗う量が増えますし、何より時間がたった後のお弁当箱は油汚れが落ちにくい…。
しかし、そもそもなぜ「パーツの多いお弁当箱」や「洗いにくいお弁当箱」を使う必要があるのでしょうか?
洗い物がストレスなのであれば「パーツの少ないお弁当箱」や「洗うのが楽なお弁当箱」を使うことでストレスを解消できるはずです。
もっというと、お弁当箱の底にラップを敷いておけば汚れが付きません。大きめにカットして上部を包むようにすれば、フタの汚れも防げて一石二鳥です。
あるいは、職場の洗い場が使えるなら昼食後にお弁当箱を洗ってから持って帰るのも1つの手ですね。
このように「お弁当箱といえば、この形」「お弁当箱は家で洗うもの」といった思い込みを知らず知らずのうちに抱いている人は少なくないでしょう。この場合、視点を少し変えるだけで思わぬ解決策を思い付く可能性があります。
そしてお弁当作りのハードルを上げているもう1つの原因が、朝の貴重な時間を取られることです。
「お弁当作りのために早起きしたくない!」と思う人もいれば「朝から家事をするなんて面倒くさすぎる…」と思う人もいるのではないでしょうか。
ですが、安心してください。お弁当は夜のうちに詰めておいても大丈夫です(※冷蔵庫で保存する場合に限ります)。
仮に職場で冷蔵庫と電子レンジを使えるとすれば、持っていったお弁当箱を職場の冷蔵庫に入れておき、食べる直前に電子レンジで温めれば問題ありません。
ただし、通勤時間が長い場合は保冷剤や保冷バッグを使うなどしてお弁当の温度管理を行ってくださいね。
一方、職場で冷蔵庫や電子レンジが使えない場合は2つのポイントを守ることで食中毒を防げます。
それは朝に一度しっかり電子レンジで温めることと、その後しっかり冷ました上で水蒸気を拭き取ってからフタを閉めること。
食中毒を予防するためには、この2点を守ることが重要です。
割と時間に余裕がある人は夜に用意しておいたものを朝に一度しっかり温め、その後しっかり冷ましてからお弁当箱に詰めるとよいでしょう。
他にも
・おかずは最低3品以上
・残り物をそのまま入れるのはNG
・「ごはん+おかず」の形でないといけない
などなど、自分では気付かないうちにお弁当作りに関する思い込みを抱いている可能性があります。
「お弁当作りは面倒くさい」と思ったら、一度ぜひその原因を探ってみてください。その上で「その原因を取り除くには…?」と考えてみると、意外な答えが見つかるかもしれません。
仮に「お弁当は朝に作るもの」という思い込みがハードルを高くしている場合、夜に用意をしておくだけでもお弁当作りのハードルはグッと下がるはずですよ。
節約生活を始めるなら、楽しく続けられることが何より大切です。お弁当作りに明確なルールや正解・不正解などはありませんので、少しでも楽しみながら続けられる方法を模索してみてほしいと思います。
自分に厳しいタイプの人は特に、マイルールでガチガチに固めないよう注意してくださいね!
(※1)お弁当事情に関する調査(PDF)|株式会社ニチレイフーズ
https://www.nichireifoods.co.jp/corporate/company/research/pdf/research_obento_2018.pdf
(※2)ランチの実態は?求めることは何?都心で働く男女のランチ事情を調査(マクロミル調べ)|PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000472.000000624.html
(※3)レトルトおかずの売れ筋ランキング|Amazonランキング
https://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/food-beverage/71250051
・【節約のために取り組んでいることランキング】男女498人アンケート調査|PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000185.000041309.html
・価上昇で「生活に不安」8割に BIGLOBEが「2023年夏の生活とお金に関する意識調査」を発表~ 一方でコロナ5類移行後初の夏のボーナスは「大きく使いたい」が約3割、6割が夏の国内旅行に意欲~|BIGLOBE
https://www.biglobe.co.jp/pressroom/info/2023/06/230615-1
・お弁当づくりによる食中毒を予防するために|農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/lunchbox.html
・お弁当づくりで気をつけておきたいこと|SATETO(生活協同組合連合会 コープ九州事業連合)
https://coop-sateto.jp/special/obento-attention/