知らないと恥ずかしい!? 自宅へ
招かれた時に役立つ「マナーの基本」
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誰かのお宅に招待された時、気になるのが『マナー』です。中には、反対に誰かを自宅へ招いた際に「相手のマナーが気になってしまった」という経験を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、自宅へ招かれた時に役立つ『マナーの基本』を紹介します。意外と知らないマナーをはじめ『実はNGな行動』や『間違った常識』なども紹介しますので、誰かのお宅に訪問する予定がある人は参考にしてみてください。
お宅にお邪魔する時は、手土産を持っていくのがマナーです。
どんなに親しい間柄だとしても、手ぶらで行くのはオススメできません。たとえ「要らないよ」「気を使わないで」などと言われたとしても、基本的には持っていくのがオススメです。
仮に菓子折りのようなかしこまった手土産が雰囲気に合わない場合(例えば家族や親戚の家に行く時など)は、ちょっとしたものを買っていく程度でもよいでしょう。飲み物やスイーツ、和菓子など、手軽な価格帯のものなら相手も気兼ねなく受け取れます。
ちなみに、予算の目安は以下の通りです。
・2~3人で集まる場合:2,000円~3,000円
・近しい相手と会う場合:1,000円前後
・初対面の場合:3,000円~5,000円
(あいさつを兼ねている場合)
とはいえ、あくまでも手土産は感謝の気持ちを表すものです。金額にばかり気を取られず「相手が喜んでくれそうかどうか」を重視するように心掛けてくださいね。
また手土産は、訪問先の近所で購入しないこともマナーの1つ。というのも、訪問先の近所で購入すると間に合わせで用意したような印象を与えてしまう恐れがあります。
相手に快く受け取ってもらうためにも、手土産は余裕を持って、なるべく早めに用意しておくとよいですよ。
お宅に訪問する場合は約束の時間ピッタリ、もしくは数分~5分ほど遅れたタイミングでチャイムを押すのがマナーです。
日本人の場合は特に、いつもの習慣で「少し早めに到着しよう」と考える人は少なくないはず。しかし招く側にも準備が必要なため、予定より早く訪ねると逆に迷惑となってしまう恐れがあります。
日頃から5分前行動を心掛けている人は特に、約束よりも早くチャイムを押してしまわぬよう気を付けてくださいね。
ただし、10分以上遅れる時は事前の連絡をお忘れなく。連絡をせずに遅れると、せっかくの気遣いも水の泡となってしまいます。
連絡を入れる際は「あと○分くらいで着くよ」と伝えておくことでお互いに安心できますよ。
上着やコートは入室前に脱いでおくのが基本のマナーです。できればチャイムを押す前に脱いで、中表(なかおもて)※にしておくとよいですね。
※中表とは・・・表面を内側にして畳むこと
そして玄関に上がる際は、正面を向いたまま靴を脱ぐのがマナーです。後ろ向きで脱ぐのはマナー違反ですので、習慣になっている人は注意してください。
玄関に上がったら、脱いだ靴をそろえて『下座(しもざ)』へ置きます。
玄関の場合、下座とはシューズボックス側のことです。シューズボックスを飾り棚として使用しているお宅では、その反対側が下座となります。
シューズボックスがないお宅では玄関の真ん中を避け、なるべく玄関ドアに近い方へ置いておくとよいでしょう。
またこれは相手との間柄にもよりますが、目上の人のお宅へ訪れる際はブーツや素足を避けるのが基本のマナーです。どうしても素足になってしまう場合は、靴下やストッキングなどを持参するとよいですよ。
部屋に通されたら、ここで改めてあいさつをします。洋室では立ったまま、和室では座ってあいさつをするのがマナーです。
その際は「ステキなお宅ですね」「オシャレなお部屋でうらやましい」など、ご自宅への感想を伝えつつ招待への感謝を伝えます。
そして手土産を渡すのも、このタイミングです。
紙袋や風呂敷から品物を取り出し、品物の向きを相手から見て正面になるよう整えたら両手で渡します。
手土産を渡す際は「つまらないものですが」といった言葉よりも「○○さんの好きそうなものを見つけたから」や「ぜひ○○さんにも食べていただきたくて」など、その品物を選んだ前向きな理由を伝えると好印象です。
また部屋に通されたら、バッグの置き場所にも注意してください。
自宅に招かれた場合、バッグは基本的に床へ置くのがマナーです。どんなに親しい相手のお宅でも、イスやソファー、机やベッドなど、床以外の場所に置くことはマナー違反となってしまいます。
ちなみに、コートや上着は中表に畳んでバッグの上に置いておくとよいですよ。
お宅にお呼ばれした場合、基本的にお呼ばれした側は片付けをしないのがマナーです。
ただし、近しい相手の場合やホームパーティーにお呼ばれした場合などは例外もあります。
もし片付けが気になったら、まずは「片付け手伝うよ」「これはどこに持っていけばいい?」などと声を掛け、相手の反応をうかがってみてください。
2回ほど声を掛けても断られるようであれば、机の上を片付けたりゴミをまとめたりする程度にしておくとよいでしょう。
というのも、キッチンを見られたくない人や家のものをむやみに触られたくない人もいるからです。そういった相手の場合、勝手にキッチンへ入ると反対に気分を害してしまう恐れがあります。
そのため、どんな場合であれ勝手に片付けを始めてしまわないよう気を付けてくださいね。
また基本的に、お開きは招かれた側から切り出すのがマナーです。
招いた側からはなかなか言い出しにくいものですので、雑談がメインなら2~3時間をメドに切り出すとよいでしょう。あらかじめ帰る時間を伝えておくのも良い方法ですね。
帰り際は、感謝を伝えることもお忘れなく。
最後に、SNS関連のマナーを紹介します。
どんなに近しい間柄であっても、本人の許可なく写真を撮影したり投稿したりするのはマナー違反です。誰かの顔や家の中にある物が写っている写真は特に、必ず許可を得てからアップするよう心掛けてください。
また、投稿前に写真の位置情報を消すこともマナーの1つです。
何気ない投稿がプライバシー侵害に当たる可能性もありますので、写真を撮影したり投稿したりする際はくれぐれも注意してくださいね。
マナーと聞くと堅苦しい印象を受ける人もいるかもしれませんが、堅苦しくならない程度に心掛けることは可能です。また「なぜそのような配慮が必要なのか」といった理由を知ると、実はその根本は相手への優しさであることがよく分かります。
マナーは、お互いに心地よい時間を共有するためにあるものです。お呼ばれした際には、ぜひ無理のない範囲で心掛けてみてくださいね。