SPECIAL ambassador COLUMN VOL.59
働き女子の強み発見レッスン
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仕事において、キャリアを重ねていくと、チームのリーダー的な立場になることもあるでしょう。
次第に他者からフィードバックをもらう機会が減り、自分自身の長所や可能性に気づくことが難しくなってきたと感じることはありませんか?

今回は、働き女子の皆さんに向けて、自己分析、目標設定、メンタルトレーニングのステップを踏み、自分自身と向き合うプロセスをご紹介します。

自分の強みを知り、最大限に活かすことができれば、ワークライフバランスの向上や、さらなるキャリアアップも難しくありません。 ぜひ参考にしてみてください。

自分を知る 〜 強みの探し方

自分を深く知ることは、キャリアを大きく前進させる原動力となります。自分自身を客観的に見つめ直すことで、新たな一面を発見できるでしょう。
ここでは、自分の強みを見つけるための3つのステップをご紹介します。

1. 自分の長所リストを作る

まずは、自分自身の長所を書き出しましょう。人から誉められた点、得意な分野などを振り返り、リストアップしてください。

・プレゼンが得意(コミュニケーション力)
・課題に対する多角的な視点(創造力・分析力)
・チームをまとめる(リーダーシップ・調整力)
・数値データの分析(デジタルリテラシー・分析力)
・要望を汲み取り提案につなげる(顧客理解力・対応力)
・進捗管理と期限厳守(マネジメント力・責任感)

このように、具体例を挙げながら自身の経験や強みを列挙することが重要です。漠然とした表現ではなく、実例を交えることで長所がイメージしやすくなります。

2. 過去の成功体験から強みを見つける

過去の成功体験から強みを見つける際は、具体的な出来事を振り返ることが重要です。例えば、プロジェクトの成功、昇進・昇格のエピソードなどを思い返し、そこで発揮された自分の能力や行動を自身の強みと認識することができます。

<具体例>
・大規模プロジェクトを成功させた経験から、プロジェクト管理能力、リーダーシップ、人間関係構築力が強みだと気づく。
・営業成績トップになった経験から、コミュニケーション力、向上心、営業の実務能力が強みだと分かる。

このように、過去の具体的な成功体験を振り返ることで、自分の強みを見つけやすくなります。

3. 他者からの評価を手がかりにする

自分では気づきにくい長所は、周りの人から指摘してもらうのも一つの方法です。

上司や同僚、部下などからの評価を参考にすることで、客観的に自分の強みを知ることができます。自分なりに言葉を言い換えながら、強みをリスト化していくと良いでしょう。

自分を活かす~ライフ・キャリア設計

自分の強みを整理できたら、次は明確な目標と行動計画を立ててみましょう。

1. 理想の人生、キャリアを描く

理想の人生やキャリアを描く際には、具体的なイメージを持つことが大切です。

例えば、「起業して自分のビジネスを営みながら、週3日は在宅、残り2日は事務所に出社する働き方で、年収800万円を目指す」など、具体的なビジョンを描くことで、より実現可能性が高まります。

また、理想を描く際は、自分の価値観や人生観、強みを踏まえることが重要です。お金儲けだけでなく、やりがいや生きがい、ワークライフバランスなど、自分にとって大切なことは何かをよく考えましょう。

2. 強みをいかに活かせるか考える

理想の実現にあたって、自分の強みをいかに活かせるかを具体的に考えるには、以下のようなアプローチが有効でしょう。

・自分の強みと理想のキャリア・人生を照らし合わせる
例えば、自分の強みが「論理的思考力」「プレゼンテーション力」「交渉力」だとすれば、それらを最大限に発揮できる職種や役割は何かを検討します。

・強みを伸ばすための具体的な行動計画を立てる
例えば、論理的思考力を伸ばすならケーススタディや論理トレーニングに取り組む、プレゼン力を磨くなら実践の機会を増やしフィードバックを受けるなどです。

・強みを活かせる機会を積極的に作る
自分の強みを発揮する場を積極的に作ることも重要です。社内委員会活動への参加や勉強会の立ち上げなどで、発言やプレゼンの機会を設けるといったアプローチが考えられます。

このように、理想と強みをリンクさせ、具体的な行動計画を立て実行に移すことで、強みを最大限に活かせるようになります。

3. 今後の目標と行動計画を立てる

最後に、理想の実現に向けた具体的な目標と行動計画を立てましょう。中長期的な目標を設定し、そこに至るまでのマイルストーンと、実際に取り組む行動をリストアップします。

・中長期の目標「5年後には部長職に就きたい」
-マイルストーン1:1年後には課長代理に昇進する
-マイルストーン2:3年後には課長職に就く
-行動計画
 ・上司の期待に応え、高難易度の業務を率先して引き受ける
 ・部下のマネジメント力を高めるため、リーダーシップ研修に参加する
 ・業務知識を深めるため、関連する資格取得を目指す

・中長期の目標「3年以内に一人前のコンサルタントになる」
-マイルストーン1:1年後にはコンサル経験を積む
-マイルストーン2:2年後には顧客から高い評価を得る
-行動計画
 ・先輩コンサルタントに同行し、OJTを重ねる
 ・顧客対応力を高めるため、プレゼン研修に参加する
 ・業界動向を把握するため、セミナーや展示会に参加する

このように目標からマイルストーン、行動計画を立て、進捗を確認しながら着実に目指すことが重要です。定期的に進捗状況を確認し、必要に応じて軌道修正を行いながら、着実に目標達成を目指しましょう。

自分を高める~メンタルトレーニング

この章では、自分の強みを最大限に活かすために必要な、確かな精神力を養うメンタルトレーニングについて説明します。

1. マインドフルネス(瞑想)

マインドフルネスとは、意図を持って評価や判断を手放し、意識を「いま」に集中して自分自身と向き合う技法です。欧米や日本の大手企業の社員研修にも導入されています。

マインドフルネスの実践方法は、目を閉じて呼吸に意識を向けながら、その時々の感覚や思考、感情に気づくことから始めます。そのとき、思考や感情にとらわれすぎずに、「いま、自分はそう感じているんだな」と受け入れる心持ちを持つことが大切です。

5分から10分程度の実践を継続することで、自己認識力(セルフアウェアネス)や自己管理能力(セルフマネジメント)が高まります。

私たちは過去の失敗や未来の不安といったネガティブな考えに囚われがちですが、メンタルトレーニングの一つとして、マインドフルネスを取り入れてみるのも良いでしょう。

2. 自己肯定感を高める方法

自分の長所や強みを発見できたら、次は自己肯定感を高めていきます。
自分を認め、価値を見出すことで、自信がつき、さらなる成長へとつながるでしょう。

・自分の長所や強みを毎朝確認する
例えば、「私は几帳面で責任感が強い」「人との対話が上手」など。

・過去の成功体験を思い出し、その時の気持ちを振り返る
例えば、プロジェクトで高い評価を得た時、難しい課題を乗り越えた時など。

・ポジティブな言葉がけをする
例えば、「私にはできる」「乗り越えられる」と自分に言い聞かせる。周りの人からもらった賞賛や感謝の言葉を手帳に記録し、時々見返す。

このように、具体的な行動や体験を意識的に行うことで、自己肯定感を高められます。小さな積み重ねがポイントです。

3. 自分を奮い立たせるモチベーションの探し方

自分を奮い立たせ、目標達成への原動力となるモチベーションを見つけることも重要です。

人それぞれ異なりますが、例えば家族や自分の幸せのため、社会貢献のため、自己実現のためなど、強い想いを抱くことでモチベーションは湧いてくるものです。また、過去の成功体験を振り返り、そこから得た自信を思い出すのも一つの方法です。

まとめ

自分の強みを知り、それを最大限に活かせるよう、ライフ・キャリアを設計することは、働く私たちにとって大切なスキルです。

時に立ち止まり、自分自身と向き合うことで、新たな可能性が開けてくるかもしれません。 この機会に、自信を持って更なる飛躍へと進めるよう、あらためて自分自身を見つめ直してみませんか。

writing by
SPECIAL ambassador
久慈 桃子
久慈 桃子
想いを翻訳する編集ライター
大学卒業後、出版社の編集や観光協会の広報、商工会の職員などを経て編集ライターとして独立。リモートワークで仕事と子育てを両立しつつ、家庭菜園にも精を出す。好きな野菜は春菊(育てやすいから)。アロマテラピー検定1級、2級FP技能士。
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