「お金の使い道がない」独身の悩みは10の使い道と3つの対策で解決
COLUMN
2025.11.04
独身の人のなかには「生活費以外でお金の使い道がない」「仕事でバリバリ稼いでもお金を使う先がないから頑張れない」という悩みを抱えている人もいます。
そこでこの記事では、独身の人が一般的に何にお金を使っているのか、具体的な10の使い道を紹介します。また、お金の使い道に悩む根本的な原因と対策についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
独身で「お金の使い道がない」と悩むケースはめずらしくない

独身の人は、子どもの養育費や家のローンなどがなく、家庭を持っている人に比べると生活費が少ない傾向があります。そのため自分の生活に必要な金額以上の稼ぎがあって「お金の使い道がない」と悩むケースもめずらしくありません。
■独身の人がお金の使い道に悩む背景
- 今の生活に対して大きな不満がない
- 家のローンや子どもの教育など高額な出費の予定がない
- 自分が欲しい物は比較的簡単に手に入れられる
- 旅行や推し活などお金がかかる趣味がない
お金の使い道がある程度決まっていないと、何のために仕事を頑張れば良いのかわからなくなり、モチベーションがわかなくなることがあります。また、仕事や生活に張り合いがなく、人生全体がつまらなく感じてしまう人もいるかもしれません。
みんな何にお金を使っている?独身のお金の使い道10選

お金の使い道に悩んだとき、ほかの独身の人が何にお金を使っているのか気になりますよね。
そこで今回は、よくある独身のお金の使い道を10個リストアップしました。まずはこの10のリストのなかから、自分が「楽しそう」「やってみたい」と思えるお金の使い道がないかを探してみましょう。
■独身のお金の使い道10選
- 普段使っている物や食べ物のランクを上げる
- 資格取得や語学レッスンなどスキルアップに取り組む
- 旅行やイベント参加など体験にお金をかける
- 家族や友人などに贈り物をする
- 親しい人との思い出づくりに取り組む
- 時短家電や家事代行などを活用して時間の余裕をつくる
- 貯金や資産運用を始めて老後に備える
- 医療保険や生命保険などに加入して不測の事態に備える
- 起業や副業のための資金として活用する
- 応援したい人や団体に寄付をする
それぞれの使い道のメリットや具体例について、以下で詳しく解説します。
1.普段使っている物や食べ物のランクを上げる
普段使っている物や食べ物のランクを上げると、生活の快適さや利便性が上がって満足感が得られます。
■ランクを上げる例
- スマートフォンやパソコンを最新機種に変える
- ソファやテーブルなど部屋の家具を新調する
- プチプラファッションをやめてハイブランドの服を買う
- 厳選された食材を扱う高級スーパーで買い物をする
これまで価格の安さを優先して質にあまりこだわってこなかった人は、試しに普段よく使う物のランクを上げてみると新しい発見があるかもしれません。
2.資格取得や語学レッスンなどスキルアップに取り組む
資格や語学レッスンなどのスキルアップに取り組むと、自分が成長している実感を得られて自信につながります。また「もっとできるようになりたい」と思うくらい熱中できれば、生活にハリが生まれて気持ちも明るくなるかもしれません。
■スキルアップの例
- 仕事に役立つ資格の試験対策コースを受けて資格取得を目指す
- 英語や中国語など将来役立ちそうな語学のレッスンを受ける
- 仕事の専門性を高められる大学院や専門学校に入る
人生のなかで仕事での成功を重視している人や、何事においても向上心が強い人には、生活費以外で余ったお金をこのような自己投資に費やしてみるのはどうでしょうか。
3.旅行やイベント参加など体験にお金をかける

旅行やイベント参加などの「体験」にお金をかけると、体験の間だけ楽しいのではなく、あとから振り返ったときも思い出として楽しめるので「良いお金の使い方ができた」と感じやすいです。
特に、前から興味を持っていた体験に思い切って挑戦してみると、費用以上の満足度が得られることがあります。
■体験にお金をかける例
- 前から行ってみたいと思っていた地域に旅行する
- 好きなアーティストのライブで値段の高い席を買って参加する
- これまでやったことがないアクティビティや体験イベントに参加する
物を買うと飽きてしまいやすい人や物欲があまりない人は、ぜひ「自分がやってみたい体験はないか」と考えてみてくださいね。
4.家族や友人などに贈り物をする
自分のためにお金を使ってもあまり楽しくない場合もありますよね。その場合は、家族や友人など周りの人に贈り物をしてみるのはいかがでしょうか。相手が喜んでいる様子を見れば、自分にお金を使ったとき以上の幸せを実感でき、「お金があって良かった」と思えることがあります。
■周りの人に贈り物をしてみる例
- 相手の誕生日にプレゼントを渡す
- 相手と会うときに高級な手土産を持っていく
また、贈り物をするときは相手がどんな物を欲しいか考えたり人気のプレゼントを調べたりしますよね。このように誰かのためを思って有意義な時間を過ごせるのも、贈り物をする利点の一つです。
5.親しい人との思い出づくりに取り組む
家族や友人、パートナーなど親しい人との思い出づくりにお金をかけるのも、独身の有意義なお金の使い方の一つといえます。
相手も自分も楽しい時間を過ごすことができるうえに、共通の思い出として振り返って話をすることもできるので、満足感の高い使い方と言えるでしょう。
■共通の思い出づくりの例
- 家族や友人、パートナーを誘って一緒に旅行する
- 例年よりも多めに実家に帰省して家族と時間を過ごす
- 親しい人を誘ってホームパーティを開く
最近親しい人との時間を過ごせていない人や、思い出として語れるようなことを一緒にできていないと思う人は、この機会に思い出づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。
6.時短家電や家事代行などを活用して時間の余裕をつくる

お金で買うことができるのは、物や体験だけではなく「時間」も当てはまります。時短家電を買ったり家事代行サービスを利用したりすれば、自分が家事をする時間を浮かせることができます。
家事にかける時間が減れば、その分自分のために使える時間が増えて、生活全体の満足度を上げることもできます。
■時短家電の例
- お掃除ロボット
- ドラム式洗濯乾燥機
- 食洗機
- 電気圧力鍋
■家事代行サービスで頼めることの例
- 買い物
- 料理
- 掃除・片付け
家事があまり好きでない人や今よりも自由な時間を増やしたいと考えている人は、お金を使って家事の時間を減らすことを検討してみてくださいね。
7.貯金や資産運用を始めて老後に備える
独身で生活費に余裕があるうちに貯金や資産運用を始めて、老後に備えて資金を用意しておくのも有意義なお金の使い方です。
老後は、自分が想像しているよりも現役時代の蓄えを頼りに生活しなければならない可能性があります。たとえば以下は、定年を60歳とした場合に、平均寿命から計算した老後資金の目安です。
■いまから知っておきたい!独身の老後資金の現実
- 年金があっても生活費が200万円前後不足してしまう可能性がある
- 介護費用の自己負担分500〜600万円と葬儀代100〜200万円が必要
- 上記をふまえて定年までに少なくとも1000万円前後の老後資金を用意しておくべき
詳しい金額の解説は以下の記事でおこなっているので、気になる場合は目を通してみてくださいね。
8.医療保険や生命保険などに加入して不測の事態に備える
扶養する家族がいない独身の場合、家庭を持っている人に比べると保険の必要性はあまり高くありません。しかし、それでも突然の怪我や病気で働けなくなって収入が途絶えたり、高額の医療費が必要になったりしてお金に困る可能性はあります。
そのため、お金の使い道に迷って浪費を増やしてしまうよりは、このような不測の事態に備えて保険に加入しておくほうが、賢いお金の使い方といえますよ。
■独身で保険に入るメリット
- 生命保険:自分の死後の葬儀代や身辺整理の費用を用意できる
- 医療保険:公的医療保険が適用されない分の費用をカバーできる
- 就業不能保険:働けなくなって収入が激減しても給付金で生活できる
保険の種類によっては若いうちに加入しておくと月ごとの保険料が安く済むこともあるので、検討するなら早めがおすすめです。
9.起業や副業のための資金として活用する

「将来的に自分で会社をおこしたい」「自分の好きなことを副業として始めたい」という思いがある場合、余ったお金を将来の創業資金として確保しておくのも有意義なお金の使い道といえます。
自分でビジネスを始めてそれを維持していくためには、想像以上にお金がかかります。たとえば、創業融資をおこなっている日本政策金融公庫の「2024年度新規開業実態調査」によると、開業には平均985万円かかっています。
ビジネスが軌道に乗るまでは貯金を切り崩しながらの生活になることもあるので、準備しておく資金は多いに越したことはありません。
10.応援したい人や団体に寄付をする
自分のためにお金を使っても満足できない場合や、稼いだお金を社会のために役立てたいという思いがある場合は、応援したい人や団体に寄付をするという選択肢もあります。
寄付はただお金をあげて終わりではなく、誰かの人生が変わるきっかけになったり社会のなかでより良い方向にお金がまわる一助になったりします。
■寄付先の例
- 留学や研究活動を希望している学生
- 夢を追う駆け出しのアーティスト・クリエイター
- 新しいビジネスに取り組む小規模事業者
- ユニセフ・WWFなどの国際支援団体
- 復興に取り組む被災地
自分がどんな人や団体を応援したいのかわからないときは、クラウドファンディングのサイトを見てみるとイメージがわきやすくなるのでおすすめです。
独身でお金の使い道に悩む背景には3つの原因がある! 対策もあわせて紹介

「いろいろなお金の使い道があることはわかったけれど、どれもしっくりこない」独身のお金の使い道10選を見て、こう感じたかもしれません。
お金の使い道を調べても悩みが解決しない場合は、「そもそもどうして自分はお金の使い道に悩んでしまうのか」という根本の原因を深掘りすることが大切です。
多くの場合、独身の人でお金の使い道に悩む背景には次の3つの原因が隠れています。
■独身でお金の使い道に悩む原因
- 原因1.人生でやりたいことがない
- 原因2.物を買っても精神的に満たされなくなった
- 原因3.お金を使うことに対して罪悪感がある
ここからは、それぞれの原因に対してどのような対策が取れるのかを詳しく解説します。
原因1.人生でやりたいことがない
お金の使い道で悩む一番の原因といっても過言ではないのが、人生で「これは絶対にやりたい!」「死ぬまでに叶えたい!」と思えることがないこと。
たとえば「世界一周をしたい」という目標があれば、世界一周にかかる金額を調べて貯金を始めますよね。やりたいことの規模が大きければ大きいほど、お金の使い道に悩むことはなくなります。
■対策:「人生でやりたいことリスト」を作って必要な金額を計算しよう
人生でやりたいことが決まっていない場合はまず、自分がこれから取り組みたいことを一覧としてまとめた「人生でやりたいことリスト」を作ってみましょう。
頭のなかで「将来これができたら良いな」と思っているだけでは、時間が経って忘れてしまうことがよくあります。そのため、リストとしていつでも視覚的に確認できる形にしておくことが大切ですよ。
■人生でやりたいことが見つかる質問
- 小さい頃にやりたいと思っていたことは?
- 失敗するリスクがないなら何に挑戦したい?
- このまま何もせずに人生が終わったらどんなことを後悔しそう?
リストを作成するうちに「自分がやりたいと思うことをすべて叶えようと思ったら、お金の使い道に悩むほどの余裕は案外なかった」と気づくこともありますよ。
原因2.物を買っても精神的に満たされなくなった

独身でお金の使い道に悩む原因として、物を買うことに飽きてしまったというケースもあります。
学生から社会人になって最初の頃は、自分が稼いだお金で欲しい物を買えることに楽しさを感じますよね。しかし社会人としてある程度の年数が経つと、その状況にも慣れてしまいます。
特に、収入がアップして欲しい物を好きなときに買えるくらいの金銭的な余裕が生まれたら、なおさら「物を買うワクワク感」はなくなります。
■対策:「自分の心が満たされる体験」にお金をかけよう
自分が物を買うことに飽きていると感じたら、「自分の心が満たされる体験」に目を向けてみましょう。
物は、手に入れた瞬間の満足感が一番高く「買ってしまえば終わり」という面がありますが、体験は思い出になるので、何度も自分の心を癒してくれたり勇気づけてくれたりします。
■自分の心が満たされる体験を見つける質問
- 普段の生活でどんなときに幸せを感じる?
- 精神的に疲れたときに何をすることが多い?
- どんなときに「良い時間を過ごせた」「やって良かった」と感じる?
自分がどのような体験で心が満たされるのか見えてきたら、その体験にお金をかけるのがおすすめです。
たとえば、絵を描いているときに心が満たされるなら、画材にこだわったり絵を描く時間を増やすために時短家電を買ったりする、というイメージです。
原因3.お金を使うことに対して罪悪感がある
独身でお金の使い道に悩む背景には、「お金を使うこと=ダメなこと」という認識が影響しているケースもあります。罪悪感から何にどうお金を使って良いのかわからない人は案外少なくありません。
■お金を使うことに対して罪悪感を抱いてしまう原因
- 過去にお金に余裕がない時期があって苦労した
- 幼少期にお金の無駄づかいをしてはいけないときつく教えられてきた
- お金は使ったらただ減るだけで将来的にプラスに働くイメージがない
また、自己評価が低く「自分にはお金をかける価値はない」という気持ちから前向きなお金の使い方ができない人もいます。
■対策:まずは日常生活で自分に「小さなご褒美」をあげよう
自由にお金を使うことに対して罪悪感がある場合は、まず日常生活のなかで自分に小さなご褒美をあげて、自分のためにお金を使う練習をするのがおすすめです。
■小さなご褒美の例
- いつも一番安いコーヒーを頼むカフェで追加料金がかかるカスタマイズをする
- シャワーで済まさずにお風呂をためて入浴剤を使ってバスタイムを楽しむ
- これまで値段を理由に避けていたコスメやスキンケア用品を買ってみる
小さなご褒美をあげたときに大切なのが、たとえば「仕事に行く元気が出た」「ゆったりとした気持ちで過ごせた」など、お金を使ったことで得られたものに目を向けること。そうすることで「お金を使うことは必ずしも悪いことではない」と自分の認識を少しずつ変えていくことができますよ。
独身で「お金の使い道がない」と悩んだら原因を見極めて今日から対策に取り組もう
この記事では、まず独身のお金の使い道を10個紹介しました。「これをすれば自分の気持ちが満たされそう」と思うアイデアがあれば取り組んでみてくださいね。
しっくりくる使い道が見つからない場合は、記事後半で解説した「お金の使い道に悩む原因」に自分が当てはまっていないか考えてみましょう。もし原因に心当たりがある場合は、今回紹介した対策を実践してみてはいかがでしょうか。
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